特許事務所のOA応答統計について
「特許事務所のOA応答統計」というデータは、特許事務所に依頼をしようとする顧客の皆様が、どのような判断材料で特許事務所を選択しようかを検討するときの判断材料の一つとして活用いただくことを目的にしております。
特定の特許事務所に肩入れすることや、特定の特許事務所を攻撃するような意図はありません。ここで紹介するデータのみに頼らず、あくまで一つの判断材料として頂き、特許事務所の選定は各自の責任で行っていただきますようお願いいたします。
なお、統計の方法の詳細につきましては、こちら「特許事務所のOA応答統計(第一弾)」からご確認いただけます。
クラス別 特許事務所のOA応答統計 第十四弾
統計は、特許庁への提出書類として「意見書のみ」を提出したか「意見書及び補正書」を提出したか、を集計します。なお、統計の対象は、クラスA~クラスEの特許事務所にします。クラスSを外す理由は、クラスSの事務所の統計はおよそ平均値に近い値なるはずで、調べてもあまり意味がないからです。
クラスA~Eに分類された代理人事務所は224事務所ありましたが、本来的にはクラスA~Dのいずれかに属するが、今回の選定で漏れてしまう事務所があります。例えば、クラスAの選別には99件で届かず、クラスBの選別では205件で超えてしまったような事務所です。リスト全件を対象に件数順に代理人を並べて調べたみたところ、このような事務所が16個ありました。
これら16の事務所は、ぎりぎり届いていなかったり、ぎりぎり超えていたりするので、リストの対象月を変えることで選別基準となる100~200件に該当することが考えられます(毎月、同じ件数が審査されるわけではありませんが、大きく件数がばらつくこともないはずだからです)。例えば、クラスAは、5月審査見通しを対象に選別しましたが、6月審査見通しを対象にすれば100~200件に該当することがあるというわけです。そこで、クラス別に同じような件数の母集合で対象月を変えてみたところ、16事務所の全てにおいて、100~200件に該当する母集合が見つけられました。
なお、リストの件数は、着手見通し4月42493件、着手見通し5月14206件、着手見通し6月14429件、着手見通し7月15499件、着手見通し8月16166件、着手見通し9月14020件、着手見通し10月14483件、着手見通し11月12907件、着手見通し12月1467件となっており、4月と12月を除けば、だいたい同じような件数になるかと思います。
第十四弾では、抜けれもてしまった16の事務所をこのように再選別し、集計した結果を載せます。
なお、平均(=2%程度)以上の「意見書/審判請求書のみ」応答率だった特許事務所の中から応答率の高い上位の事務所をランキングにしてサイトのトップページで紹介しています。また、ランキングに載らなかった事務所については”特許事務所~”という形で別称しております。ランキングに載らなかった事務所が平均以下の応答率というわけではありませんので、その点ご注意ください。
クラスA:”特許事務所A141”
クラスA:”特許事務所A142”
クラスC:”特許事務所C141”
クラスC:”特許事務所C142”
クラスC:”特許事務所C143”
クラスD:”特許事務所D141”
クラスD:”特許事務所D142”
クラスD:”特許事務所D143”
クラスD:”特許事務所D144”
クラスD:”特許事務所D145”
クラスD:”特許事務所D146”
クラスD:”特許事務所D147”
クラスD:”特許事務所D148”
クラスD:”特許事務所D149”
クラスD:”特許事務所D14A”
クラスD:松本・岡本国際特許事務所
また、統計項目として、まず母集合を「応答あり出願件数」と「応答なし出願件数」に分けます。ここでの「応答あり出願件数」とは、「意見書及び補正書」か「意見書のみ」かの選択肢が存在する中で応答された件数です。よって、「応答なし出願件数」には、初回の審査あるいはその応答がまだされていない案件、初回の拒絶理由通知に対して応答せず拒絶査定がきた状態の案件、拒絶理由通知なしで登録査定になった案件、39条の協議命令のみが通知された案件、が該当します。
次に、応答あり出願の中で、合計の応答回数を集計します。一つの出願に対し、既にOA応答を2回以上している場合は各応答をカウントしますので、合計の応答回数は、応答あり出願件数以上の数となります。なお、審判段階まで含めてカウントしていますが、審判段階の応答回数は括弧書きで記しています。
そして、「補正あり応答」か「意見書のみあるいは審判請求書のみの応答」かを集計し、合計応答回数を母集合として、応答率を算出します。つまり、応答なし出願件数は除き、純粋に「補正あり応答」か「意見書のみあるいは審判請求書のみの応答」かだけで応答率を算出します。
また、「意見書のみあるいは審判請求書のみの応答」の成功率も出していますが、「成功」といえるのは、特許査定になった場合だけでなく、その次の応答が審判請求でない場合も含めています。次の応答が審判請求の場合、応答結果は拒絶査定なので失敗でカウントしますが、次の応答が意見書や補正書だった場合は拒絶理由通知が来ているため、少なくとも意見書で対応した拒絶理由は解消しているはずで、成功でカウントしています。
クラスA:特許事務所A141(母集合:115件(着手時期6月))
2026年1月23日時点のJ-PlatPatを確認
| 応答あり出願件数(合計応答回数) | 応答なし出願件数 |
| 106件(165回(審判22回)) | 9件 |
| 補正書あり応答 | 意見書/審判請求書のみ応答 | 意見書/審判請求書のみ応答率 |
| 159回 | 6回 | 3.64% |
| 意見書/審判請求書のみ応答成功率 | 成功回数 | 失敗回数 | 未定?回数 |
| 40% | 2回 | 3回 | 1回 |
クラスA:特許事務所A142(母集合:164件(着手時期6月))
2026年1月23日時点のJ-PlatPatを確認
| 応答あり出願件数(合計応答回数) | 応答なし出願件数 |
| 131件(182回(審判8回)) | 33件 |
| 補正書あり応答 | 意見書/審判請求書のみ応答 | 意見書/審判請求書のみ応答率 |
| 179回 | 3回 | 1.65% |
| 意見書/審判請求書のみ応答成功率 | 成功回数 | 失敗回数 | 未定?回数 |
| 100% | 3回 | 0回 | 0回 |
クラスC:特許事務所C141(母集合:128件(着手時期6月~8月))
2026年1月23日時点のJ-PlatPatを確認
| 応答あり出願件数(合計応答回数) | 応答なし出願件数 |
| 85件(112回(審判4回)) | 43件 |
| 補正書あり応答 | 意見書/審判請求書のみ応答 | 意見書/審判請求書のみ応答率 |
| 106回 | 6回 | 5.36% |
| 意見書/審判請求書のみ応答成功率 | 成功回数 | 失敗回数 | 未定?回数 |
| 80% | 4回 | 1回 | 1回 |
クラスC:特許事務所C142(母集合:101件(着手時期6月~8月))
2026年1月23日時点のJ-PlatPatを確認
| 応答あり出願件数(合計応答回数) | 応答なし出願件数 |
| 64件(81回(審判3回)) | 37件 |
| 補正書あり応答 | 意見書/審判請求書のみ応答 | 意見書/審判請求書のみ応答率 |
| 80回 | 1回 | 1.23% |
| 意見書/審判請求書のみ応答成功率 | 成功回数 | 失敗回数 | 未定?回数 |
| – | 0回 | 0回 | 1回 |
クラスC:特許事務所C143(母集合:107件(着手時期7月~9月))
2026年1月23日時点のJ-PlatPatを確認
| 応答あり出願件数(合計応答回数) | 応答なし出願件数 |
| 90件(124回(審判7回)) | 17件 |
| 補正書あり応答 | 意見書/審判請求書のみ応答 | 意見書/審判請求書のみ応答率 |
| 122回 | 2回 | 1.61% |
| 意見書/審判請求書のみ応答成功率 | 成功回数 | 失敗回数 | 未定?回数 |
| 100% | 1回 | 0回 | 1回 |
クラスD:特許事務所D141(母集合:139件(着手時期5月~10月))
2026年1月23日時点のJ-PlatPatを確認
| 応答あり出願件数(合計応答回数) | 応答なし出願件数 |
| 116件(170回(審判20回)) | 23件 |
| 補正書あり応答 | 意見書/審判請求書のみ応答 | 意見書/審判請求書のみ応答率 |
| 164回 | 6回 | 3.53% |
| 意見書/審判請求書のみ応答成功率 | 成功回数 | 失敗回数 | 未定?回数 |
| 75% | 3回 | 1回 | 2回 |
クラスD:特許事務所D142(母集合:165件(着手時期5月~10月))
2026年1月23日時点のJ-PlatPatを確認
| 応答あり出願件数(合計応答回数) | 応答なし出願件数 |
| 133件(193回(審判15回)) | 32件 |
| 補正書あり応答 | 意見書/審判請求書のみ応答 | 意見書/審判請求書のみ応答率 |
| 188回 | 5回 | 2.59% |
| 意見書/審判請求書のみ応答成功率 | 成功回数 | 失敗回数 | 未定?回数 |
| 66.7% | 2回 | 1回 | 2回 |
クラスD:特許事務所D143(母集合:132件(着手時期5月~10月))
2026年1月23日時点のJ-PlatPatを確認
| 応答あり出願件数(合計応答回数) | 応答なし出願件数 |
| 115件(159回(審判14回)) | 17件 |
| 補正書あり応答 | 意見書/審判請求書のみ応答 | 意見書/審判請求書のみ応答率 |
| 153回 | 6回 | 3.77% |
| 意見書/審判請求書のみ応答成功率 | 成功回数 | 失敗回数 | 未定?回数 |
| 100% | 4回 | 0回 | 2回 |
クラスD:特許事務所D144(母集合:161件(着手時期5月~10月))
2026年1月23日時点のJ-PlatPatを確認
| 応答あり出願件数(合計応答回数) | 応答なし出願件数 |
| 135件(180回(審判15回)) | 26件 |
| 補正書あり応答 | 意見書/審判請求書のみ応答 | 意見書/審判請求書のみ応答率 |
| 176回 | 4回 | 2.22% |
| 意見書/審判請求書のみ応答成功率 | 成功回数 | 失敗回数 | 未定?回数 |
| 66.7% | 2回 | 1回 | 1回 |
クラスD:特許事務所D145(母集合:177件(着手時期5月~10月))
2026年1月23日時点のJ-PlatPatを確認
| 応答あり出願件数(合計応答回数) | 応答なし出願件数 |
| 127件(151回(審判5回)) | 50件 |
| 補正書あり応答 | 意見書/審判請求書のみ応答 | 意見書/審判請求書のみ応答率 |
| 151回 | 0回 | 0.00% |
| 意見書/審判請求書のみ応答成功率 | 成功回数 | 失敗回数 | 未定?回数 |
| – | – | – | – |
クラスD:特許事務所D146(母集合:165件(着手時期5月~10月))
2026年1月23日時点のJ-PlatPatを確認
| 応答あり出願件数(合計応答回数) | 応答なし出願件数 |
| 115件(136回(審判1回)) | 50件 |
| 補正書あり応答 | 意見書/審判請求書のみ応答 | 意見書/審判請求書のみ応答率 |
| 135回 | 1回 | 0.74% |
| 意見書/審判請求書のみ応答成功率 | 成功回数 | 失敗回数 | 未定?回数 |
| 100% | 1回 | 0回 | 0回 |
クラスD:特許事務所A147(母集合:163件(着手時期5月~10月))
2026年1月23日時点のJ-PlatPatを確認
| 応答あり出願件数(合計応答回数) | 応答なし出願件数 |
| 125件(195回(審判14回)) | 38件 |
| 補正書あり応答 | 意見書/審判請求書のみ応答 | 意見書/審判請求書のみ応答率 |
| 191回 | 4回 | 2.05% |
| 意見書/審判請求書のみ応答成功率 | 成功回数 | 失敗回数 | 未定?回数 |
| 25% | 1回 | 3回 | 0回 |
クラスD:特許事務所D148(母集合:167件(着手時期5月~10月))
2026年1月23日時点のJ-PlatPatを確認
| 応答あり出願件数(合計応答回数) | 応答なし出願件数 |
| 117件(134回(審判0回)) | 50件 |
| 補正書あり応答 | 意見書/審判請求書のみ応答 | 意見書/審判請求書のみ応答率 |
| 131回 | 3回 | 2.24% |
| 意見書/審判請求書のみ応答成功率 | 成功回数 | 失敗回数 | 未定?回数 |
| 100% | 3回 | 0回 | 0回 |
クラスD:特許事務所D149(母集合:121件(着手時期5月~10月))
2026年1月23日時点のJ-PlatPatを確認
| 応答あり出願件数(合計応答回数) | 応答なし出願件数 |
| 97件(124回(審判6回)) | 16件 |
| 補正書あり応答 | 意見書/審判請求書のみ応答 | 意見書/審判請求書のみ応答率 |
| 121回 | 3回 | 2.42% |
| 意見書/審判請求書のみ応答成功率 | 成功回数 | 失敗回数 | 未定?回数 |
| 50% | 1回 | 1回 | 1回 |
クラスD:特許事務所D14A(母集合:126件(着手時期5月~10月))
2026年1月23日時点のJ-PlatPatを確認
| 応答あり出願件数(合計応答回数) | 応答なし出願件数 |
| 92件(108回(審判6回)) | 34件 |
| 補正書あり応答 | 意見書/審判請求書のみ応答 | 意見書/審判請求書のみ応答率 |
| 104回 | 4回 | 3.70% |
| 意見書/審判請求書のみ応答成功率 | 成功回数 | 失敗回数 | 未定?回数 |
| 75% | 3回 | 1回 | 0回 |
クラスD:弁理士法人真明センチュリー(母集合:130件(着手時期4月+6月~8月))
2026年1月23日時点のJ-PlatPatを確認
| 応答あり出願件数(合計応答回数) | 応答なし出願件数 |
| 71件(143回(審判55回)) | 59件 |
| 補正書あり応答 | 意見書/審判請求書のみ応答 | 意見書/審判請求書のみ応答率 |
| 123回 | 20回 | 13.99% |
| 意見書/審判請求書のみ応答成功率 | 成功回数 | 失敗回数 | 未定?回数 |
| 40.0% | 8回 | 12回 | 0回 |
第十四弾の結果についての感想
第十四弾は、16事務所のうち1つの特許事務所が2位にランクインしましたが、1位の安藤弁理士事務所と同様にかなり尖った応答の配分でしたので出願人を見てみたら、予想通りほとんどが株式会社三洋物産の「遊技機」の出願でした。意見書のみ応答20件中の全20件が三洋物産の出願でしたので、遊技機メーカー案件特有の事情からくるものでしょう。(お金を気にせず分割出願を多数繰り返している感があります。)
弁理士法人真明センチュリー(13.99%:2位/240事務所)
こちらの事務所HPでは、最初に大きく『発明者すら気づいていない真の発明を浮き彫りにする。』という文字が出てきます。発明者は往々にして発明に気付いていないものですが、この事実を大胆に伝えているのは非常に面白いです。事務所名称の「真明」はこのメッセージを謳ったものだそうです。その上で、自らを「精鋭の集まり」と言っているので、自分たちのサービスに対する自信も相当なものでしょう。また、事務所の想いや理念を丁寧に伝えようとする姿勢が伺えます。私も特許事務所はサービス内容の充実といったことだけでなく、こういった知財に対する想いを強く発信した方がいいと思っているので共感できます。
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購入に際しては多くの注意事項を記載しておりますが、個人(法人)内の利用に留めて、ご自身が依頼するときの事務所選定の判断材料の一つに使用いただく分には特に問題ありません。購入を検討される方はこちらからどうぞ。
特許事務所別 OA応答統計ランキング
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